まぁ、いいか。

 小学生の息子が、詩を書いた。父親の書いた文芸評論より、文学の香りがする。まぁ、いいか。


    まあいいか
                              なまけ ものすけ

  おなかがすいた
  まあいいか
  のどがかわいた
  まあいいか
  雨がふってきた
  まあいいか
  雪がふってきた
  まあいいか
  ひょうがふってきた
  まあいいか
  友だちがきた
  まあいいか
  木からおちちゃった
  まあいいか

 この「まあいいか」の繰り返しに、遠い国で、遠い時間に、誰かが言った「Das ist gut.」に、脱力感というか、諦念というか、腹のすわりというか、やさしさというか、そんなものを、加えて深読みする、売れない文芸評論家は、ただの、無力な父親でしょうか?
                                    永岡杜人

 

 

 

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